バロット(バルート)を動画解説。羽化寸前の雛を食べるフィリピンの定番奇食
バロット(バルート)とは?
バロットはフィリピンをはじめとする東南アジアの国々で人気のあるストリートフードです。ベトナムではホビロンとも呼ばれます。アヒルの卵を2週間ほど孵化させた後、茹でて食べます。卵を割ってみると、中にはアヒルの胚があります。卵は未発達なものから、ほぼ完全に形成されたものまであります(ただし、これは稀なケースです)。
バロットの味は卵が調理される前の培養時間によって決まります。一般的に卵の培養時間が長ければ長いほど、その風味は強くなります。そのユニークな味に加えバロットは独特の食感も持っています。
バロットの作り方
バロットを作るにはは、根気とちょっとしたコツが必要ですので順を追って説明していきます。まず、近くのスーパーやマーケットでアヒルの卵を購入する必要があります。卵が古いとうまく孵化しないので、新鮮なものを選びましょう。卵を購入したら、約2週間程度(16~17日間)、37℃の保育器に入れ、卵の中で小さなアヒルやひよこになるまで育てます。孵卵器から取り出した卵は15分ほど茹でてから、お好みのソースをかけてお召し上がりください。
バロットの味は?
バロットはクリーミーなテクスチャーで、少しジビエのような風味があります。卵の食感はゆで卵に似ていますが、より風味があり、胚を噛むと独特の歯ごたえがあります。フィリピンでは一般的にニンニク、酢、タマネギ、チリペッパー、そして風味を増すためにカラマンシ―ジュース(小さなライムのような果物)で味付けされています。屋台では16、17、18日目のバロットが売られています。16日目はかなり卵に近い味がします、17日、18日目になるにつれて鳥肉の味がするようになり、くちばしや毛が口の中に残ることがあります。。
バロットの食べ方は?
バロットには正しい食べ方があります。食べ方を間違えると、バロットを十分に味わえません。まずは食べ方を予習しておきましょう。
- まず、卵の殻を割って上部を丁寧に取り除きます。
- 薄皮を向いて中のアヒルの胚を露出させます。
- 塩や酢で味を調えて味付けしスープを飲みます。
- 殻を全部剥いて中の胚を食べます。
- 食べ終わったあとは手が汚れるので屋台の人に手洗い用の水をもらい手を洗います。
食べる時のコツは1で卵の上下どちらの殻を割るかが重要です。卵の形状によっては上下が分かりにくいことがあります。その場合はスマホのライトで殻を透かしてみると、上下どちらかに空洞が出来ているのがわかります。空洞が出来ている方を割るとスープが飲みやすいです。バロットを食べるときは、殻を飲み込まないように注意してください!殻は鋭く、誤って飲み込むと危険です。
バロットの買い方
観光客がバロットを購入する最も簡単な方法は国内の屋台で購入することです。露天商はどの都市にもあり、市場の近くや人通りの多い場所にあります。また、露天商ほどではありませんが、レストランでもバロットを扱っているところがあります。ただし、売り切れるのが早いので、確実に手に入れたいなら、開店したての早い時間に行くのがベストです。
バロットが嫌われる理由
バロットに対する最も一般的な反論は、残酷すぎて食べられないというものです。バロットの殻を開けると、そこにはまだ羽も骨もくちばしもある未発達のアヒルの胚があるのです。これは、万人受けするはずがありません。東南アジアには他にもおいしい食べ物がたくさんありますから、バロットを初めて食べるのは、よほど冒険好きな人でないと難しいでしょう。
バロットが好まれる理由
一方、多くの人がバロットの魅力に取り付かれています。まず、タンパク質とビタミンが豊富で、卵1個で1日分のカルシウムとリンを簡単に摂取することができます。さらに、ユニークな風味のストリートフードがお好きな方なら、バロットはまさにうってつけの食べ物かもしれません。屋台から高級レストランまで、この伝統的な料理を気軽に楽しめるお店がたくさんあります。
まとめ
バロットは本当に好みの分かれる食べ物です。日本人の多くはその見た目から口にしようとしない人が大半です。ただ、「バロットが嫌われる理由」で紹介したビデオにもあるように食べてみると意外とイケるという声をよく聞きます。東南アジアを旅していて冒険心が湧いたなら挑戦してみるのも面白いかと思います。
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